第404話岩を持ち上げて自分の足に落とすだけ

「どうした?」

チャールズがエミリーに、理由もなく電話をかけてくるはずがない。

だから彼女が受話器を取った瞬間、真っ先に頭をよぎったのはダニエルだった――彼に何かあったのだろうか、と。

「慌てないで。まさか、ダニエルに何か起きたって考えてるんじゃないよね?」

ダニエルの右腕としての地位を勝ち取ったチャールズは、口が達者なだけではない。人の心の動きを読むのも鋭かった。

エミリーの声色だけで、彼女のダニエルへの想いが並のものではないとわかる。何を考えたのか、すぐに見当がついたのだ。

「まさか。あなたが重要な用事でもない限り電話してこないだろうって思っただけよ」

不意を突かれ、エミリー...

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